VRayforC4Dのシーンをネットワークレンダリング
仕事でVRayforC4Dの検証を色々やったところ、VrayforC4DとTeam Render Serverの組み合わせた場合、色々問題点などがみつかったので備忘録として記述しておきます。テストは、R16.038+Vrayは1.9bを使用しています。
また、VRayforC4Dとしてはディストリビューションレンダリング(DR)の仕様を推奨しています。
目次
Team RenderとVRayforC4Dを使う場合の注意点
- C4D本体からTeam Renderを使ったレンダリングの場合、シングルフレームのディストリビューションレンダリングは未対応。そのため、レンダリングする場合は必ずアニメーションで複数フレームをレンダリングする必要がある。
Team Render ServerとVRayforC4Dを使う場合の注意点
- C4D本体からTeam Renderと同様に、シングルフレームのディストリビューションレンダリングは未対応。
- テクスチャの読み込みにVRaybitmapを使っていると、クライアントがテクスチャを認識できないので、レンダリング結果が不正になる。テクスチャを直に読み込んでいれば、問題なくレンダリングできる。ただし、R16.051以降は、Team Renderのローカル設定にある「常にサーバーからアセットを取得」をオンにしてもらうとテクスチャを認識します。
- 注意として、VRaybitmapを使わないとVrayのディストリビューションレンダリングでできないので、予めどちらでレンダリングするかを決めてシーンを作成する必要がある。
コマンドラインレンダリングを使う場合
コマンドレンダリングを使えば、VRaybitmapを使用/未使用に関わらず正しくレンダリングできます。ただし、コマンドレンダリングは、ジョブ管理ができないので、BackburnerやDeadline、Qube!、renderpalなどのレンダリング管理ソフトが必要。
また、C4Dのコマンドラインレンダリングはノード毎にライセンスを要求します。そのため、コマンドラインでネットワークレンダリングをする場合、別途コマンドラインレンダーライセンスとライセンスサーバーを購入する必要があります。
さらに、ややこしいことにvrayのライセンスはC4Dのシリアルに紐付いているので、コマンドラインレンダーのシリアルでライセンスの発行をしてもらう必要があります。オークさんの話ではコマンドライン用のライセンス発行は費用かからないと思うそうだが、要確認とのこと。ただVrayforC4D 2.0(V-Ray 3.0ベース)になるとライセンスモデルが変わる可能性が高いとのこと。
レンダリング管理ソフトを使うメリットとしては、レンダーファームでC4D以外のレンダリングもまとめて管理できる点。AEやC4D、maxなど一括管理できます。
Backburnerを使ってCinema 4Dのシーンをレンダリングする
レンダリング管理ソフトはいくつもあるが、オートデスク製品を持っていれば無料のBackburnerを使えます。Backburnerのセットアップについては、Autodeskのヘルプを見てください。ここではCinema 4Dで使う場合の注意点を上げておきます。
- シーンファイル、テクスチャ、外部参照などのファイルを共有ネットワークパスに保存する
各レンダーノードからアクセスできる必要があるので、NASやファイルサーバーなどに保存しておきます。テクスチャも絶対パスで指定しておくか、検索パスを共有ネットワークパスを含めるようにします。 - Cinema 4Dも各マシン毎に同じパスになるようにインストール
Backburnerは、各レンダーノードにコマンドプロンプトにコマンドラインを渡すだけなので、アプリケーションのパスが異なっているとレンダリングできません。そのため、レンダーノードをMacとWindowsを混在させることはできません。 - レンダリング結果の保存先を共有ネットワークパスに指定する
レンダリングファイルの保存先も各レンダーノードがアクセするできるパスを指定する必要があります。これはCinema 4Dのレンダリング設定で指定してもいいですし、コマンドライン(-oimage)で保存先を指定してもOKです。